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この星が、好きだから― 私は、ティターンズ。


by fch_titans
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GT! 2006GW② ~ハマる時ゃ、こんなもんさ~




京都南ICから西へ住宅街を横切り、R9へ。ペースの遅い峠区間を越えたら、R372、そして県道を介してR477と継走。
ところが、ここで不思議な現象に出くわした。


そのつなぎの県道だと直感した道へと曲がり、気持ちよく走っていくと、ほどなく国道へ出たのだが、ふとコンパスを見ると、何かがおかしい。地図上では、左折して南へ向かうはずなのに、左折方向は北を指している。まるっきり逆である。何故だ??
訝しく思いつつ、コンパスの不調だと決め付けた私は、左へ舵を取った。そしてしばらく進むと、目に入る光景になぜか懐かしさを感じた。
気のせい? との思いは、やがて確信へと変わる。
「コレ、さっきと同じ風景やん…」
曲がるポイントが早すぎて、1周して同じ場所に戻って来てしまっただけだった…


正しいルートを見つけ、気を取り直して進軍再開。
マップルの情報どおり、R477は快走路だった。
どこにでもありそうな山村の風景を、低い排気音を響かせて駆け抜ける。所々に桜が咲いていることに驚きつつ、桜とはややミスマッチな南米の音楽を聴きながら、何も考えずに南へと向かう。


やがて周りには住宅が目立ち始め、いつしかすっかり街になっていた。
そして、右折してR176へとスイッチしたところから、悲劇は始まった。
だんだん流れが悪くなり、ついにはほとんど動けなくなる始末。少し進んでは止まり、少し進んではまた止まりを繰り返す。道が曲がっていて、前方の様子は見えない。
原因は、他の国道との合流点の信号が短すぎることにあったようだ。

なるべく早く進みたい私にとって、やや痛いロスだった。


ところが! 悲劇はまだ終わらない。
その合流点から先は、さらにえらいことになっていた。
完全に流れが滞ってしまい、先へ進めない!
たまに進んでも、その距離1、2m。そしてまた1、2分は待たされる。
狭い路肩をこの巨馬で必死にスリ抜けるも、トラックに阻まれてジ・エンド。
しかも、またしても前が見えない。
5月の元気な日差しが遠慮なく照りつけ、気温も、水温も、体温も、ついでに血圧まで上がる上がる。


何十分待ったろう、ようやく原因がこの目で確認できた。
事故でもなんでもない、車線が1車線に減るだけのことだった。
しかも、その先の信号のタイミングも効率が良くない。
そこへ、高速渋滞の回避組が流れ込めば、そりゃ渋滞するに決まっている。
あーあ、こんなことだと分かっていれば、初めから山道をクネクネ縫って迂回したのに… もっとも、それはハマってからじゃないと気が付かないのだが。

なるべく早く進みたい私にとって、非常に痛いロスだった。


痛すぎたR176から、ようやく県道50号へと逃れた。防寒対策のカッパを脱ぎ去り、三度仕切り直しだ。
ここから山中の県道を繋ぎまくって、明石の港を目指す。
ぐんぐん標高を稼いで走る。緑がとても気持ちいい。
いやはや、これで遅れを取り戻せる― そんな油断があったのだろうか。


私は見事に、有馬温泉という名の「迷宮」に迷い込んでしまった。


地図の縮尺が小さいために、本来右折すべきところをまっすぐ進んだところが、迷宮の入り口だった。
道を間違えたことに気付いていない私は、突き当たったT字を左折。そして行き詰まる。あれ、何か違うぞ? 仕方なく来た道を引返し、問題のT字を反対方向へ。
これでOKと思いきや、またしても怪しげなT字が現れた。右へ行けば結果オーライだったものを、またしても左折。温泉街の狭くて急な坂を、車に混じって徐行。
みんなよくこんなところにクルマで来るよなぁ、と呆れつつ、混雑を抜けて進むと、見た瞬間にそれと分かる光景に遭遇。
「さっき迷った場所やんけ…」
パニックに陥りかけた私。チックショ、地図がちっちゃいからイカンのじゃぁ~!! と、よーく見ると拡大図が巻末にあったし…

なるべく早く進みたい私にとって、致命的に痛いロスだった。


あまりのやるせなさに、とりあえず写真でも撮ってみた。
GT! 2006GW② ~ハマる時ゃ、こんなもんさ~_b0066153_1334944.jpg
とある観光ホテルの前を3回も通過し、ようやく正しいルートへ。
時刻は早くも11時になろうとしていた。




(勿論つづく)
by fch_titans | 2006-05-18 01:34 | ツーリング