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この星が、好きだから― 私は、ティターンズ。


by fch_titans
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温故。(←あれ? 「知新」はどこ行った?)




こんなに寒くてはさすがにやってられない、というわけで、さっそくストーブをひっぱり出すことに。


私の記憶が確かならば、我が家に3台ある石油ストーブ。
さて、親はどこに仕舞ったのかな?
と探していると―


あった。


物置と化した元ガーデンに、うず高く積まれた荷物の、いちばん奥に…


いきなり「遂行不能」の文字が脳裏をよぎったが、横からよじ登れば、そのうちの2台は取り出せそうだった。


一つは、1、2年前に買ったと思われる新しいもの。
もう一つは、おそらく10年かそれ以上経っていると思われる、我が家で最古のもの。こちらはひと回り小さい。
私の部屋は狭いので、そんなにデカいのは要らない。
そこで、古いほうを持ち上げて下ろした。


発炎筒の周りに積もっていた錆をブラシで払い落とし、部屋に運ぶ。
そして、今度は灯油を買いに近所のセルフスタンドへ。
ところが、急に寒くなったためか、灯油コーナーは大盛況。4、5人は並んでいたので、後回しにして食事と別の用事を済ませ、帰宅前に調達。
ポンプを探し出し、燃料カートリッジに給油。
さっそく火を入れてみた。
去年の灯油が少しだけ残っていたので、火はすぐに炎へと成長した。


うーん、やっぱり暖かいな。


ハロゲンヒーターやカーボンヒーターはスイッチを入れると数秒で温もりを感じられるのに対し、ストーブはやや時間がかかる。
それでも、2、3分も待てばもうポカポカだ。


この3者の特徴を比較すると、以下のような感じである。


ハロゲンは400wでもなかなか暖かく、温もりを感じられる射程距離もけっこう長めで、一人で暖まる分にはかなり効率が良かったが、部屋全体を温めるのにはやや不向きではある。


カーボンは、遠赤外線効果が高いらしい。
実際、ハロゲンだと皮膚の表面を暖められる感覚であるが、カーボンだと皮膚表面は熱いと感じず、それでいながら内部はしっかり温かみを感じる。
しかし、「強」(900w)だとさすがに強力なものの、主に使用する「弱」(450w)では力不足を否めない。冷え込みの厳しい時間では、それこそヒーターを抱え込むぐらいに接近しないと、温もりは得られない。


そして昔ながらの石油ストーブだが、決定的に異なるのは、燃料補給の手間がかかることと、こまめな換気が必要であることか。
だが、部屋全体を強力に温められるのはありがたい。
ストーブは熱がほとんど上に逃げると言われるが、扇風機やうちわで部屋の空気をかき混ぜてやればいい。そうでなくたって、1mはなれていても、その温もりは十分肌に感じ取ることができる。
あと、二次的な利用ができるのもうれしい。やかんを載せて湯を沸かすなんてのが典型だが、これでお茶を煮出すことができる。
そして、子供のころから馴染んできた、灯油を燃やす時の独特の匂い。これが不思議と気分を落ち着かせるのである。


今となってはかなり原始的な感のある石油ストーブだが、なかなかどうして、捨てたものではない。


最近の大きなストーブは、ターボ車よろしくパワフルな分、燃料消費率も激しく、灯油が見るみるうちに減ってゆく。
だが、この古いNAチックなストーブは、0.2ℓ/hくらいしか消費しないらしい。
今日調達してきた灯油は65円/ℓだったので、1時間当たり約13円。これならそんなに悪い数字ではない。
(ところで、昨シーズンは確か50円/ℓくらいだったはず… 3割増し!?)


何はともあれ、これでブレーカー落ちの恐怖から解放され、気兼ねなく暖房を使える。
先日まで「冷蔵庫」だった私の部屋が、人間が快適に生活するに値する空間に生まれ変わったってわけだ。
めでたし、めでたし。

温故。(←あれ? 「知新」はどこ行った?)_b0066153_237310.jpg
10年以上も前のストーブと、最新式のカーボンヒーター。
(しかしコレ、買ってからわずか5日で主力の座を奪われてしまうとは…)
by fch_titans | 2005-12-16 02:28 | 四季の話題