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この星が、好きだから― 私は、ティターンズ。


by fch_titans
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ギロチンより、ノコギリを。

死刑容認
ちょいと重苦しい話題だが、死刑論について書いてみることにする。

結論から言うと、私もせと氏の考えに近い意見を持っている。

なぜ極刑として死刑なるものがあるのか? それはやはり、多くの人間が最も恐れるのが「死」だからであろう。
しかし、もし重罪を犯した犯罪者が、死を何とも思わない、むしろ死んでしまったほうがいいとさえ考えているならば、死刑は何ら抑止効果を持たないことになる。
従って、あっさり死なせるよりも、一生、それこそ死ぬ間際まで労働させる、いわゆる「終身懲役」のほうがいいのではないだろうか?

終身懲役には、二つの効果がある。
ひとつは、先に述べた抑止効果。
人間、死んだらそれまで。地獄に落ちたらそれはそれは大変だろうが、んなモンあるかどうか分かったものじゃない(というか、まず無いだろう)。
しかし、終身懲役の場合、収監時の年齢によっては、以降半世紀近くも塀の中で労働を続けなければならない。考えただけでも、気が狂いそうな話である。

そしてもうひとつは、労働が生み出す価値。
犯罪者の死からは、何も生まれない。しかし、労働をさせれば、それにより一定の価値を生み出すことができよう。当然、生命を維持するための食糧費は必要となるが、その分の元は取れるはずだ。
そうして生み出された価値の余剰分を、「被害者救済基金」として集約し、被害者の遺族などに配分すればいい。一家の大黒柱を失った遺族などには、多少なりとも助けになるはず。 犯罪被害者への救済制度が充実しているとは言い難い日本において、少なからず意味のあることではないだろうか?
もちろん、殺された人の命がお金で帰ってくるわけではないが、加害者を殺すことによって被害者の命が戻るわけでもない。それならば、加害者の将来を奪っておしまいにするより、加害者の残りの人生をフルに使って償いをさせるべきである。

かのアメリカでは、犯罪の種類によっては、懲役百何十年などという、事実上の終身刑が下されることが多いが、我が日本においては死刑の次は無期懲役。これは服役態度によっては、将来出所できる可能性を残すものであるから、死刑との差は大きい。
よって、死刑と無期の間に加えるか、あるいは死刑にとって代わるものとして、終身懲役の制度を加えるべきだと、私は常々思っている。
by fch_titans | 2005-02-20 01:07 | 主張