この星が、好きだから― 私は、ティターンズ。


by fch_titans
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サミット参観記(後編)


さて、時刻は11時。このまま高速で帰れば、日没ごろには帰還できるが、それではつまらないし、割引もあまり使えない。そこで、敦賀までは一般道を走り、そこから北陸道経由で帰るつもりだ。途中には大山など紅葉の名所などもあるので、しっかり満喫したい。


…という計画を立てたこと自体が誤りであった。
大山まではR431を通るルートを選択したが、まあ流れそのものは良いが思ったよりも距離があり、なかなか先へ進まない。
昼食休憩をとったこともあり、大山付近への到着は14時を過ぎてしまった。20時までに敦賀へ到達するためには、大山でウロウロしているわけにもいかないし、肝心の空が曇っていて、いい展望が得られるかどうかも疑問だ。残念だが、今回は立ち寄りを見送ろう。


道中、某ブランドのガソリンスタンドを探したが、なかなか見当たらない。いや、一箇所だけあったのだが、片側2車線の反対側だったので、出入りが面倒でパスしてしまったのだ。あそこで入れておくんだったな… 判断を誤った。
仕方なく、途中にあったスタンドで20リットルだけ補給した。これで当分は持つであろう。


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曇天の空の下、引き続きR482を東へ向かう。するとその途中、恩原高原なるエリアで、見事な紅葉に出会った。
特に湖周辺などでは、視界一面が真っ赤に染まると言っていいほどの紅葉を拝むことができた。
晴れていれば、どんなに鮮やかであったろう。
もう一度リベンジしてみたいスポットであった。
その先で少し停まって、写真などを撮ってみる。
高原だけあって、風がとても冷たく感じられた。


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さて、思わぬ拾い物をしたのはいいけれど、ことわざにも言われるように、「秋の日はコロニー落とし」(?)。鳥取市街へと続くR53に到達したころには、かなり薄暗くなっていた。まだ17時ちょっとなのに。夜行軍は慣れっこだけど、この時間でまだ鳥取付近というのは、かつてない遅さだ。いささか気が遠くなる。
さてここからだが、最も分かりやすいのはR53を北上し、鳥取市街でR9にスイッチするルートだが、それよりもとある県道を通ったほうが、見るからにショートカットできる。よし、ここはナビの推奨を蹴って、県道ルートに突撃だ!


しかし…
ナビの親切を蹴ったのが間違いであったか。その県道の途中にある峠が、思いのほか険しかった。狭いし、クネクネだし、そして当然のことながら真っ暗! これだけ長距離を走ってきてからの暗闇峠アタックは、かなり疲れる。
対向車がほとんどいないのをいいことに、キープレフトを無視し、右へ左へとコーナーに張り付くように攻める。車体が大きくロールし、座席の荷物が吹っ飛びそうになっても攻撃の手は緩めない。半ばヤケクソに近い気分で1NZをブン回した。


決死のアタックの結果、ようやくR9へ。距離は短縮できたが、疲労は割り増しとあってはなぁ…
心なしか、右の膝がシクシク痛む。クラッチを踏むのは左足なのに、なぜ右が? 
ああ、もういいや、とにかく休憩、休憩。
ショッピングセンターを見つけたのでそこへ停泊し、コーヒーでも調達しようと降り立つと…


「あ痛っ!!」
右ひざに激痛が走った! 何だ? 何なんだこれは!?
おっかなびっくり歩いてみると… やっぱり痛い!
長時間の運転が、膝にきたようだ。
右足をかばうようにヒョコヒョコ歩く。
恥ずかしい… いやそういう問題じゃなくて、まだこの先すんごく長いんだけど… 大丈夫なのか!?
何とかコーヒーだけは飲み終え、膝のあたりを揉みほぐし、再出発する。
頼む、どうにか持ちこたえてくれ…


シートを微妙にずらし、なるべく右足に力を入れないようおとなしく運転していると、どうにか福知山に到達できた。ここ数年ですっかりお馴染みとなった通過地点だ。餃子の○将とかマ○ドとか、気軽な飲食店の位置もだいたい把握している。しかし、20時が迫ってきており、通勤割引に間に合わないため、これらでの食事は断念。高速に乗ってから、SAなどで何か食べよう。
計画より大幅に遅れたため(計画自体がいい加減だったが…)、福知山から舞鶴若狭道を利用し、小浜までショートカットすることに。


どうにか20時前に福知山ICに到着。ETCゲートを通過し、安堵のため息を吐く。
「左の分岐は舞鶴方面か」
このとき、頭の中には『小浜』の二文字しかなかったため、反射的に違うと判断し、反対の右へ。そして進入しかけて、ハッと気が付いた。
「右は大阪方面… って、なおさら違うじゃんか!!」
しかし、時すでに遅し。残り5メートルでは進路変更できず、あえなくそのまま右方向へ。
痛恨の判断ミス。基地を出てから16時間、自覚はなかったが、疲労により思考能力が低下していたのか?


直近のPAにて停止し、地図を開く。状況からして、もう後戻りはできない。ええい、こうなったら、中国~名神経由で帰ってやる! でもって、途中で仮眠して時間を調整し、深夜割引
を使ってやる!!
とあるSAに移動後、適当に夕食を摂り、積んできたシュラフにくるまってうたた寝をする。
そして、目が覚めたところで進軍開始だ。


中国道を目指して飛ばしていたところで、ふと燃料が気になった。そういえば、鳥取-岡山県境付近で補給したきりだったが、まだ意外と残っているようだ。
マルチメーターで残燃料および基地までの所要量を算出。おっと、これは節約航法を心がければ、無給油で基地まで届くぞ。そういえば明日は10日、某スタンドのポイント2倍還元デーではないか。よし、それならセコセコドライブで、このまま基地へと直行する!


巡航スピードを一気に下げ、左車線をトロトロ走る。バンバン追い抜かれても、気にしない、気にしない。いつもはひたすら右車線を飛ばしているだけに、何だか新鮮な感覚だ。燃費もさることながら、高速を降りる時間の調整も重要であった。0時を過ぎてから降りなければ、深夜割引は適用されないからな。
降りるべきICと0時が、刻々と近づいてきた。関ヶ原あたりからさらに速度を落とし、トラックよりもゆっくりと流す。時計とのにらめっこが続いたが、あと数kmのところで時刻は23時58分。もう大丈夫だ。70km/hまで抑えていた速度を上げるため、アクセルペダルをグッと踏み込む。メーターの数字が徐々に下がってゆく。


…へ?
逆でない?
なんで?
ペダルを踏み込む力とは反比例して、力なく速度が下がってゆく。



これって、まさか…













ガス欠!?


ウソやん、計算ではまだ約3リットル残っているはずだ!
なのに、なぜ…!?
しかし、現実に推進する力はどこにも残っていなかった。ゆるゆると惰性で進むが、速度は確実に下がってゆく。
観念した私はハザードを点滅させ、車体を路肩に寄せた。
目的のICまであと2km。グレイファントムは完全に沈黙した。


「こんなところで… どうして?」


呆然としている場合ではない。高速管制およびJAFに連絡し、救援を待つ。危険なので外に出て待つよう指示され、ガードレールの外に立っていた。風が冷たく、身にしみる。
人生初のガス欠。後付けのコンピューターを過信してしまったこと、そして、念のため少量でも燃料を補給しておけばよかったのに、それを怠ったのが原因であろう。
0時ちょいに帰還できるはずが、さらに小一時間のタイムロス。不覚だ…


救援を待つ間、ふとおみくじの文言を思い出した。

「十分に注意せよ。損失、損害あり」

うわ、いきなり当たってるではないか!
思わず身震いしたのは、寒さのせいだけではなかった。


やがて、JAFが救援に来てくれた。こちらとしては、原因はガス欠以外の何物でもないことを承知しているため、何ともバツが悪い。そして、ハイオク10リットル1700円の出費。途中での補給をケチった意味が、全く無くなってしまった。
もうこれからは細かいことなど気にせず、とにかく早めに入れよう…


そんなこんなで深夜1時、ようやく帰還。トラブル続きの出雲遠征作戦は、どうにか終了した。


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今回の戦利品(&土産)。
これを独身の親友らにも配布した。
すったもんだの末に持ち帰ったこのお守り、一人でも多くご利益を与えてくれることを願ってやまない。


                                                 (完)
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by fch_titans | 2009-01-12 23:47 | 作戦報告