この星が、好きだから― 私は、ティターンズ。


by fch_titans
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サミット参観記(前編)

「来年のことを言うと鬼が笑う」と巷では言われているが、では昨年ことを言うと何が笑うのであろう?

ま、笑われても痛くも痒くもないので(笑)、しゃあしゃあと昨年の出来事を書くことにする。

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11月9日。
目を開くと、豆電球の頼りない光が部屋をおぼろげに照らしていた。
3時間ちょいしか眠っていないため、もっと眠っていたかったが、ETC割引に間に合わせるためにはもう行かなければならない。


眠い目を擦りながら着替えを済ませ、基地を出てグレイ・ファントムに搭乗する。
かなり冷え込んでいるらしく、ガラスは曇りきっている。それを取り除いて、いざ出港だ。


今回の作戦の目的地は、島根県・出雲大社である。さらに、いちおう仮眠用にシュラフを積んではいるが、スケジュールの都合上、日帰りにて帰還する予定だ。


何とか4時前に名神高速に滑り込み、一路西へと航行する。深夜にしては交通量が多かったが、それでも快適な状態には違いない。
BEGINのファーストアルバム『音楽旅団』を聞きながら、心地よく走る。夜明け前の旅立ちに似合う曲だ。バイクでは風切り音で聞こえにくい音楽も、さすがに車だとよく聞こえる。今回、10枚以上もMDを持参したが、これでも最後まで持つかどうか-


やがて京都を通過し、大阪へと差し掛かる。光の壁の間を駆け抜け、吹田JCTで中国道へ。夜の住宅街がきれいだ。そして高速周辺に灯りが少なくなってきたころ、ちょうど夜が明けてきた。通勤割引の時間帯ながら、中国道の交通量はごくごく僅かであった。
そろそろ朝食をと考え、各サービスエリアに立ち寄りレストランなどを覗いたものの、これだというメニューが見当たらず、結局おにぎりで済ませてしまった。貧乏症がなかなか抜けないというのは、実に困りものである…


そしてついに米子道へ。ここまでで4時間くらいかかったが、残りあと1時間くらいだ。
米子市に近づくと、日本海が目に飛び込んできた。一面灰色に覆われた空の下に広がるそれは、まだ荒れてはいないものの、まるで冬のように見えた。
その後、一般道を繋ぎつつ山陰道~山陰自動車道と、最速コースを行く。終点の斐川ICで一般道へ降り立ち20分ほど走ると、いよいよ雰囲気が「らしく」なってきた。
出発から6時間、基地からおよそ480km、出雲の国へ到着である。
駐車場は既に車でいっぱいだったが、小柄な船体を生かし、いちばん隅のスペースに停泊し、ジャケットを羽織っていざ参拝へ。
やはり一年でも特別な時期だけあって、人出は多かった。


ところで、何が「特別」なのか?


今でも10月のことを「神無月」と呼ぶことがある。文字通り「神のいない月」を意味するのだが、では神々はいったいどこへ行ってしまうのか?
それはここ、出雲大社である。
なんでも全国から八百万もの神々がここ出雲に集結し、神議なる会議が行われるとのことだ。(平たく言えば、「神サミット」?)
ちなみに10月とは旧暦の話で、これを現在の暦に換算すると、ちょうど今ぐらいになるらしい。
それを知った私は、「それだったら、ご利益もいつもよりアップするのでは!?」などという根拠のない期待を膨らませ、勤労感謝の日を絡めた3連休に訪れる予定を前倒しして、日帰りの強行軍を決めたのである。

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さて、本殿エリアには多数の参拝者で賑わっていた。
ツアー客から個人とおぼしき人まで様々だ。
意外だったのは、若い女性数人のグループがかなり見受けられたこと。縁結びの神様としても有名である大国主大神だが、それだけに、良いご縁があることを願って参拝に参っているのだろうか? などといった邪推に駆られてしまう。
縁結びという言葉の中には、『単に男女の仲を結ぶことだけでなく、人間が立派に生長するように、社会が明るく楽しいものであるように、すべてのものが幸福であるようにと、お互いの発展のためのつながりが結ばれること』(HPより抜粋)という意味が込められている。今回私がここへ参ったのも、人間として少しでも立派に成長したいからに他ならない。
―ということにしておいてほしい。でなければ、軍人としての示しがつかぬ。異性との縁を祈願するなどといったベタな動機など、あるわけが…


話を戻すが、そんな状況だから、男一人というのはどうも浮いてしまう。本来なら他にも参加者を募り、小隊を編成して来たかったのだが、急遽決めたことだし、行程もハードなので、人様を巻き込むわけにもいかなかった。
まあ、それは置いといて、さっそく参拝だ。
大勢で混み合う拝殿前に割って入り、賽銭を投げ、祈りを捧げる。
「私もさることながら、できれば私の大切な親友達にも良縁があらんことを―」
心の中で切に願い、拝殿を辞した。


さて、せっかく来たのだから、「運試し」、やっておくしかなかろう。
おみくじを一枚手に取り、おっかなびっくり開いてみる。そして、読んでみる―
「…。う、むむ…??」
いいこともあるような、悪いこともあるような… 全体的には微妙な内容であった。
なんでも、願い事は「後に叶う」とあるが、主文の結びに
「十分に注意せよ。損失、損害あり」
などと書いてある。うーむ…


と、とりあえず、結んでおくか。
付近一帯がおみくじでびっしり埋め尽くされており、結ぶ場所探しに苦労したが、なんとか結び終えることができた。
「頼みますよ。ホントに…」

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土産を調達し、出雲大社を後にした。
車に乗り込み、早々に駐車場を出ると、さっき来た道すがらには、駐車場待ちの車が延々と連なっていた。早めに参って大正解だったようだ…



                                                  (つづく)
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by fch_titans | 2009-01-08 20:33 | 作戦報告